生まれてから一度も喫煙したことがない人には、もちろん喫煙者の心理は分からないだろう。
長年タバコを生活の友にしていた私には、良くわかる。禁煙した今でも、手に取るように分かる。
駅の改札を出て、モゾモゾとポケットを探し、外へ出るかでないかで、もう口に咥え、その手には、ライター。シュボッ!フゥ~。てな人が必ずいる。私も、かつてそうだった。何故か、吸えない場所に閉じ込められていると、まるで拷問に合っているような気分になるのだ。
で、その閉鎖空間から解放されると、もう、居ても立っても居られない。頭の中は、タバコタバコタバコ・・・
これって、実は、囚われの心に過ぎないのだが。確かに、ニコチンが切れて、補充したい、というのはあるけれど、あの、儀式をやりたいのだ。
・ 吸いたくて、イライラ、イライラ。
・箱からタバコを1本取り出す。
・口に咥える。
・ライターで火を点ける。
・吸いこむ。
・フゥ~。
・あー、イライラが消えたぁ!リラックス!
これ。これをやりたいのだ。なんだか、落ち着く。
でもねー。起きている間、こんなものに支配されているなんて、人間として、情け無いよ。私は、タバコから解放されて、何が良かったかというと、タバコ代が浮くとか、口がヤニくさくならないとか、咳が出ないとか、いろいろあるけれども、一番は、この、イライラが消失したということだ。
鶏が先か、卵が先か、で言えば、このイライラは、タバコが先なのだ!タバコを吸うと、イライラが消えると錯覚しているが、そうではない。最初からタバコなど吸わない人は、タバコを吸えない事で、イライラするわけがないから。
全く、タバコのイライラサイクルは良くできている。これを断ち切らないと、禁煙はできないよ。
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